入店時の挨拶と言えば「いらっしゃいませ」が定番です。

 

しかし、「いらっしゃいませ」だけではただの挨拶止まり。
売れるアパレル店員はお客様が入店したらまず”心をつかむ挨拶”でお出迎えします。

 

人の印象は出会って10秒で決まると言われています。
“入店時の挨拶”はその後のスムーズな接客への移行を左右する大変重要な役割を担っていると言えるでしょう。

 

今回はお客様の年齢層や性別、その他特徴に合わせた入店時の挨拶をご紹介します。
明日からのお仕事にもすぐにつかえるワードばかりです。ぜひ実践してみてくださいね。

 

 

１．どうして入店時の挨拶が重要なの？

お客様が入店された際、アパレル店員が何かしらの挨拶をするのはお客様にとってごくごく自然のことです。しかし、この”自然な声掛け”のタイミングは接客業において逃してはいけない貴重な瞬間であったりもします。

 

例えば、入店直後に「いらっしゃいませ」とご挨拶をし、その後タイミングを見計らって再度お声がけをしたとします。この”2回目の声掛け”は、内容もタイミングもとても難しいです。
これをお客様が身構えてしまわないような”自然な流れで”行うとなるとさらにハードルは上がります。

 

そこで、今回のテーマでもある”入店時の挨拶”のタイミングを利用します。
「いらっしゃいませ」に一言付け加えた挨拶をすることで、自然な流れで雑談ができたり、ニーズを把握できたりするのです。

 

 

２．実践！お客様やシーンに合わせた挨拶実例

２－１．天気について触れた挨拶をしてみよう

○雨の日や雪の日
ex)「本日はお足元の悪い中お越しいただきましてありがとうございます。」

 

○暑い日
ex)「本日は暑い中お越しいただきましてありがとうございます。」

 

＜天気に触れた挨拶を実践し、スムーズな接客を行えたアパレル店員Aさんの例＞
私は百貨店の婦人服売り場でアパレル店員をしています。先日大雨の日にご年配のお客様がご来店されました。

 

入店時に「いらっしゃいませ、本日はお足元の悪い中お越しいただきましてありがとうございます。」と天気に触れたご挨拶をしたところ、「雨の日は荷物も多くなるし大変だわ～」と反応をいただきました。

 

お客様の両手は、お買い物をされた紙袋やハンドバック、折り畳み傘など、荷物でいっぱいでした。そこで「両手が空くオシャレなリュックサックを雨の日だけ使われてはいかがですか」とご提案したところ、購入に繋がりました。

 

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天気について触れた挨拶はどんなお客様にも使って頂けます。中でも特に好反応が見込めるのは”年配のお客様”です。

 

この挨拶をきっかけに雑談が進み、お客様がその日お店に来店された目的や好みの傾向などを自然な流れで知ることができれば大成功！お客様もアパレル店員も、両者が”自然に”お互いの”知りたい”を交換できるようなきっかけ作りに是非”天気に触れた挨拶“を実践してみましょう。

 

２－２．探し物の需要を直観したら”「お探し物があればお声がけください」とストレートに伝えてみよう

○プレゼントの需要があるのではないかと直感した場合
ex)メンズショップに女性のお客様が1人で入店された。あるいはレディースショップに男性のお客様が1人で入店された。

 

○目的の品物があるのではないかと直感した場合
ex)大型ショッピングモールの通路をキョロキョロしながら歩いているお客様が入店された。
ex)スマートフォンで情報をしきりに確認しながら買い物をしているお客様が入店された。

 

＜探し物の需要に触れた挨拶を実践し、スムーズな接客を行えたアパレル店員Bさんの例＞
私はバッグや財布等を扱うレディースハイブランドショップでアパレル店員をしています。先日男性のお客様が1人でご来店されました。

 

プレゼントをお探しなのではと直感し、入店時に「いらっしゃいませ、何かお探し物があればお気軽にお申し付けくださいませ。」とストレートなメッセージを添えてご挨拶しました。すると、「妻へのプレゼントで財布を探しています。財布はどこに置いてありますか？」と反応をいただきました。

 

財布の売り場へとご案内しながら、”奥様からどんな財布が欲しいか具体的にリクエストされているか”、“財布の形は長財布か二つ折りか”などいくつか質問をし、お客様が探されている財布のイメージを知ることができました。
そこで、イメージに合った財布をいくつかピックアップしてご提案したところ、気に入っていただき購入につながりました。

 

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アパレル店員として働いていると、「このお客様、探し物をしているのでは！？」と直感することが多々あります。代表的な例がプレゼントを探しているであろうお客様の来店です。

 

プレゼントを探しているお客様は、購入したい商品のイメージをある程度絞った上で来店する傾向にあります。また、“誰かに相談したい”というニーズも多いです。

 

“探し物があればお手伝いしたいです！”という意思をストレートに伝えた挨拶は、一見押しが強すぎるように感じた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、プレゼントを探しているお客様にとっては大変リアクションがしやすく、その後のスムーズな接客に繋がる挨拶と言えるでしょう。

 

 

まとめ

“お客様に声をかけるタイミングが難しい”と悩まれているアパレル店員さんは多くいらっしゃいます。
入店時の挨拶はお客様のニーズに触れる絶好のチャンスです！

“「いらっしゃいませ」に一言添える！”を意識して、ご自身の挨拶を見直してみましょう。

2021/06/20