おはようございます♪ウイングです。

 

アパレル業界の繫忙期にあたる12月は、クリスマスや忘年会、アウターニーズによる売り上げ確保が必須。

そして全国のアパレルショップでは、1月に開催される初売りと冬セールの事前準備も並行して行われます。

 

今回は、2023年の初売りと冬セールを成功させるための事前準備に欠かせないノウハウをわかりやすく解説しましょう。

 

 

セール前準備はなぜ必要なの？

 

セールに向けた事前準備を行う理由はいくつかありますが、もっとも大きな理由としてあげられるのが『在庫量の増加』です。

 

在庫が増えることで在庫管理に関連する業務が発生し、業務遂行のためにはさまざまな作業が必要となります。

セール当日の売り場づくりをスムーズに行うためにも、計画的な事前準備がキーポイントに。

そして作業を効率的に進めることで、年末商戦の売り上げは確保しながら、年明けの売り上げもさらに大きく伸ばせるのです。

 

 

12月にやるべき『種まき戦略』

 

初売りと冬セールを成功させるには、12月にお買い上げいただいたお客さまへの種まきとなる販売戦略がベスト！

 

具体的には、1月の冬セールで使える割引クーポンを発行したり、12月・1月とで連続してお買い上げいただいた方にはメンバーズポイント２倍など。

プロパー購入時とともに、セール期間中もお得感を実感できるアプローチを実践しましょう。

 

 

シフトはセール準備を加味して

 

スムーズなセール準備には作業量に応じた人員が必要となり、営業中の売り場と準備作業の両立が求められます。

 

店舗運営とセール準備担当とでそれぞれの人数、スタッフごとの経験値を考慮し、出勤人数とともに、遅番と早番のメンバー構成も考えながらシフトを作成。

また、売り場と準備スペースのそれぞれには、的確な判断と指示ができるスタッフを配置するのが理想的です。

 

 

什器と備品の発注

 

セールの際は、期間中のみ使用する什器とショッパー（※）を事前に発注する必要があります。

また、レジやクレジット端末用のロール紙、ポスレジやFAX用インクも確認を。

 

什器はハンギング（※）用の可動式ラック、靴やバッグといったファッション小物、棚もの（このような）を陳列するワゴンを使用するケースが多くなります。

什器は商業施設やメーカーが指定する業者に発注しますが、撤去依頼の方法も確認しておきましょう。

端末機器用のロール紙やインク、セールショッパーは思いのほか速く消耗するため、比較的多めに発注するのがマスト。

年末年始はほとんどの業者が休業することも念頭におきましょう。

 

※ ショッパー＝購入商品を入れる紙袋やビニール袋

※ ハンギング＝ハンガーにかけた商品、ハンガーにかけて陳列すること

※ 棚もの＝たたんで陳列する商品

 

 

セール投入分の事前把握

 

セール投入とはセールに向けて入荷する商材をさします。

その納品量やアイテムごとの数量、品番などはあらかじめ確認しておきましょう。

 

メーカーによっては入荷時のパッキン（※）数がわかる場合もあるため、確保するべき保管スペースの予測が可能に。

また、ハンガー納品とニットやカットソーといった棚もの類の入荷量を知ることで、ストックルームの事前準備もできるのです。

 

※ パッキン＝ダンボール

 

 

売り込み商品の選定

 

先に説明したように、セール投入商材の事前把握によって、売り込み商品をあらかじめ決めることができます。

 

売れるアイテムとデザイン、売りたい商材、セールならではの売れ筋など、売り上げの柱となる商品をピックアップして在庫量もチェック。

セール前半ではコートやダウン、ブルゾンといった冬アウター類を主力として、オンオフ兼用ニーズにはニットやカーディガン、カジュアル向けにはデニムやパーカーを中心に展開。

後半は春先も着られるスカートやパンツ、トレンチコートやライナー付きアウター、シンプルでベーシックなハイゲージニットやカーディガン、ジャケットへと移行させます。

売り込み商品の選定で大切なのは、曜日や週ごと、客層に合わせて、こまめに調整するのがキーポイント。

 

 

保管場所ごとの仕分け

 

ほとんどのアパレルショップでは、セール商材は既存のストックルームとは異なる場所にも保管するため、品番やアイテムによって事前に仕分けをしておきます。

 

セール投入時期からセール前半くらいの期間は、セール商材を保管する臨時ストックが商業施設から各ショップへ一時的に割り当てられます。

既存のストックルームには売れ筋や主力商品、割引除外品と春の新作、臨時のストックルームには重複するアイテムや非稼働商品というように、稼働状況や品出し頻度、割引率を基準にして仕分けましょう。

 

 

 

品出し準備も効率よく

 

棚もの商品を袋から出してたたんでおいたり、店頭用ハンガーにかけておいたり、ベルトなどの付属品を装着させておくなど、品出し準備も効率的に進めていきます。

 

セール商材の事前把握や仕分け、店頭での種まき戦略を含めた事前準備は、確実に実践してください。

なぜなら、売り上げ確保と同時に、ショッピングを快適に楽しんでいただけるという顧客サービスが実現できるからです。

2022/12/21